LUX-Lung 3試験概要および結果

サイトへ公開: 2020年06月25日 (木)

LUX-Lung 3試験は、EGFR TKIを含む化学療法未治療患者を対象として、アファチニブ(40mg/日を連日経口投与)もしくはPEM+CDDP群(各々500mg/m2、75mg/m2を3週毎に点滴静注)を投与し、有効性および安全性を比較検討した国際共同第Ⅲ相臨床試験です。

LUX-Lung 3試験(検証試験)の概要

LUX-Lung 3試験(検証試験)の概要

目的:1次治療としてのアファチニブ単独療法の有効性および安全性をPEM+CDDP併用化学療法と比較する。
対象:EGFR-TKIを含む化学療法未治療のEGFR遺伝子変異陽性の非小細胞肺癌患者345例(日本人83例を含む)
方法:対象をアファチニブ群(40mg/日を連日経口投与)あるいはPEM+CDDP群(各々500mg/m2、75mg/m2を3週毎に点滴静注)にランダムに割付け、有効性および安全性を検討した。
評価項目:
【有効性】
主要評価項目
…無増悪生存期間
主な副次評価項目…奏効率、奏効までの期間、奏効期間、病勢コントロール率、病勢コントロール期間、全生存期間
【安全性】
有害事象(CTCAE 3.0 版に基づく)、臨床検査値

解析計画:事前に計画されたサブグループ解析として、性別、年齢、ECOG PS、EGFR遺伝子変異カテゴリー、喫煙歴、人種、日本人による層別解析を実施した。

Jones H. et al.:社内資料国際共同第Ⅲ相試験(LUX-Lung 3)[承認時評価資料] 本研究はベーリンガーインゲルハイム社の支援により実施された。

LUX-Lung 3試験(検証試験)の結果

無増悪生存期間(PFS)[主要評価項目]

  • アファチニブの無増悪生存期間(PFS)は11.1ヶ月でした。
  • 1年生存率は46.5%でした。(n=345:独立判定委員会による判定)
無増悪生存期間(PFS)[主要評価項目] 

Jones H. et al.:社内資料国際共同第Ⅲ相試験(LUX-Lung 3)[承認時評価資料] 本研究はベーリンガーインゲルハイム社の支援により実施された

無増悪生存期間(PFS)の層別解析:Common mutation[サブグループ解析]

Common mutation:発現頻度が高いEGFR遺伝子変異(Del19またはL858R)を有する患者

発現頻度が高いEGFR遺伝子変異(Del19またはL858R)を有する患者の無増悪生存期間(PFS)は13.6ヶ月でした。(n=308:独立判定委員会による判定)

無増悪生存期間(PFS)の層別解析:Common mutation[サブグループ解析] 

安全性

副作用は、アファチニブ群で 99.6%(228/229 例)、PEM+CDDP 群で 95.5%(106/111 例)に認められました。 主な副作用(発現率 50%以上)は、アファチニブ群で下痢(218 例、95.2%)、発疹/ざ瘡(204 例、89.1%)、口内炎 (165 例、72.1%)、爪の異常(140 例、61.1%)、PEM+CDDP 群で悪心(73 例、65.8%)、食欲減退(59 例、53.2%) でした。Grade 3 以上で発現率 10%以上の副作用は、アファチニブ群で発疹/ざ瘡(37 例、16.2%)、下痢(33 例、 14.4%)、爪の異常(27 例、11.8%)、PEM+CDDP 群で好中球減少症(20 例、18.0%)、疲労(14 例、12.6%)でし た。副作用による死亡例はアファチニブ群で 4 例[呼吸不全 2 例、敗血症 1 例、不明 1 例]でした。投与中止に至った副 作用は、アファチニブ群で 8%、PEM+CDDP 群で 12%に認められ、アファチニブ群での主な事象は下痢(1.3%)およ び爪囲炎(0.9%)等でした。

•両群いずれかで発現率5%超の副作用

•両群いずれかで発現率5%超の副作用

 

•両群いずれかで発現率5%超の副作用

 

•両群いずれかで発現率5%超の副作用

発現症例数(発現率%)、Grade:CTCAE 3.0版、+:該当するMedDRAの基本語+異なる器官別大分類の関連する基本語+一部の高位用語を含むグループ用語、MedDRA:国際医薬用語集(Medical Dictionary for Regulatory Activities)

Jones H. et al.:社内資料国際共同第Ⅲ相試験(LUX-Lung 3)[承認時評価資料] 本研究はベーリンガーインゲルハイム社の支援により実施された

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