薬剤師の在り方が見直されている中、かかりつけ薬剤師として、処方箋調剤にとどまらず、健康相談などの取り組みにも期待が高まっています。プラザキサ®の服用患者さんへの薬剤の説明や患者指導を考える今回は、プラザキサ®で使用されている患者指導箋を紹介し、その特徴や活用法を解説します。
Column 服薬指導の接遇マナー
指導箋など書面を使うときの手の使い方
![村尾 孝子 先生](/jp/sites/default/files/inline-images/PXA_128_1.jpg)
Pharmacist
村尾 孝子 先生
株式会社スマイル・ガーデン 代表取締役
薬剤師
医療接遇コミュニケーションコンサルタント
薬局での患者さんとのコミュニケーションでは、薬剤情報提供文書やお薬手帳、製薬企業の指導箋など、書面を用いる場面がとても多いと思います。問診票の書き方を説明したり、服薬指導で書面を使って処方薬の説明をしたりする場合、指先や手のひらの向きなどに注意するだけで、とても優しく見えて、患者さんへの心配りが伝わります。
例えば、指導箋を見ながら、必要箇所を指し示して説明する際、爪側を上にして人差し指で示したり、ペン先で指したりしていませんか?
手の甲を相手に見せて人差し指一本で指すのは大変失礼なことです。手の甲は「払い手」なので、相手を不快にさせる仕草。手のひらは「掌(たなごころ)」とも言いますので、相手に手のひらを見せることで、心を開いて向き合っていると伝えることができます。手で示す場合、手のひらは相手に見えるように上向きにして、5本の指先を揃えて伸ばし、手のひら全体で示しましょう。細かい部分を示す場合は、手のひらを上向きにして5本の指を揃え、人差し指を伸ばして、それ以外の指を軽く握るように曲げ、人差し指の腹を見せて示すと感じが良くなります。
手や指で示すのが難しいような細かい箇所を指す際、ボールペンなどの筆記具は書くためのものですから、資料を指すのはNGです。ピンポイントで細かい文字を示すなど、どうしても筆記具を使う必要があるときは、タッチペンを用いるか、「ボールペンで失礼します」などとひと言断ってから、筆記具のペン先ではなくペンの後ろを使って示しましょう。
なお、場所や方向を示す場合も、手や腕の使い方に配慮すると感じが良くなります。人差し指1本や筆記具を使って指すのはNGです。直接案内するのが一番ですが、それができない場合は、5本の指先を揃えて伸ばし、手全体で場所や方向を示します。手や腕が相手にぶつからないように、相手から遠いほうの手を使って示すとより一層、気遣いが感じられて好印象です。
このほか、服薬指導中に気になるクセとして、貧乏ゆすり、ペン回し、髪の毛を触るなどの行為があります。会話に集中していない、ストレスを感じているなどと患者さんが不快に感じる場合がありますので、思い当たるクセがある人は意識して修正しましょう。
思いやりが伝わるコミュニケーションを心がけ、患者さんのお役にたてる服薬指導を目指してほしいと思います。
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ポイント
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心房細動は脳梗塞の原因となることもあるため、
患者さんはその予防のために抗凝固薬を服用します。
そのためご家族にも病気やお薬について理解していただくことが大切です。
この冊子を患者さんやご家族に説明する際にご活用ください。