![世界最高水準の山形工場を紹介します。 患者さんのもとへプラザキサ🄬が届くまで](/jp/sites/default/files/inline-images/PXA_135_Banner_0.png)
プラザキサ®は、 2011年に上市した「非弁膜症性心房細動患者における虚血性脳卒中および全身性塞栓症の発症抑制」を適応とした直接トロンビン阻害剤であり、胃内pH環境にかかわらず、適切なバイオアベイラビリティ※が確保できるように製剤学的工夫がされたカプセル剤です。
また、ドイツ・ベーリンガーインゲルハイムの日本における生産拠点である山形工場(山形県東根市:上記地図参照)では、高度な製剤技術と最新鋭の設備によって、医療用医薬品の製剤から包装、物流までの一貫生産体制を実現し、GMP(Good Manufacturing Practice:医薬品および医薬部外品の製造管理および品質管理の基準)に準拠した品質管理体制を確立しています。
本コンテンツでは、プラザキサ®の製剤学的工夫や患者さんのもとへプラザキサ®が届くまでの検査・包装工程について紹介します。
※投与された薬物(製剤)が、どれだけ全身循環血中に到達し作用するかの指標
プラザキサ®の剤形
プラザキサ®カプセルには、添加物である酒石酸コアに原薬(ダビガトランエテキシラートメタンスルホン酸塩)をコーティングしたペレットが含まれています。
![プラザキサ®の剤形](/jp/sites/default/files/inline-images/PXA_135_1_0.jpg)
プラザキサ®カプセルの製剤学的工夫について
ダビガトランエテキシラートの溶解度は酸性側で最も高く、pHが上昇するほど低下します。プラザキサ®カプセルを服用後、胃液内でカプセルの崩壊が始まり、ペレットのダビガトランエテキシラートメタンスルホン酸塩と酒石酸コアが溶解します。酒石酸コアが、局所的に酸性の微小環境を作るように働くことで、ダビガトランエテキシラートの溶解度が最大化し、吸収が高まるように設計されています。
この製剤学的工夫により、プロトンポンプ阻害薬の併用などによる胃液のpH上昇時においても、プラザキサ®は適切なバイオアベイラビリティが確保されるように設計されています。
![プラザキサ®カプセルの製剤学的工夫について](/jp/sites/default/files/inline-images/PXA_135_2_0.jpg)
プラザキサ®カプセルの検査・包装工程を紹介します。
プラザキサ®カプセルの輸入
プラザキサ®カプセルは、ドイツ・ベーリンガーインゲルハイムの製造工場で製造され、日本の山形工場(山形県東根市)へ輸入されます。
万一の有事に備えて国内に十分な在庫を確保し、プラザキサ®を必要とする患者さんに安定した供給ができる体制を整えています。
![プラザキサ®カプセルの輸入](/jp/sites/default/files/inline-images/PXA_135_3_0.png)
START
山形工場では、ドイツ・ベーリンガーインゲルハイムの製造工場から輸入されたプラザキサ®カプセルの検査工程と包装工程が行われています。
検査工程(STEP1~3)
プラザキサ®カプセルの検査機器の全体像
![プラザキサ®カプセルの検査機器の全体像](/jp/sites/default/files/inline-images/PXA_135_4_0.jpg)
STEP1 検査機器へのカプセル剤の投入
ドイツ・ベーリンガーインゲルハイムの製造工場から輸入されたプラザキサ®カプセルは、ダメージを与えないように慎重に検査機器の容器(ホッパー)へ投入されます。
![STEP1 検査機器へのカプセル剤の投入](/jp/sites/default/files/inline-images/PXA_135_5_0.png)
STEP2 検査
薬剤が充填されたカプセル剤の表面には、製造会社のロゴや識別コードが印刷されています。すべてのカプセル剤は、複数のCCD[Charge Coupled Device(電荷結合素子)]カメラを搭載した自動外観検査装置で検査します。本STEPでは、表面に異物や汚れ、印字の欠損などがあるものを取り除きます。
![STEP2 検査](/jp/sites/default/files/inline-images/PXA_135_6_0.png)
STEP3 収缶
STEP2の厳密な外観検査に合格したカプセル剤のみが容器に保存され、次の包装工程に進みます。
![STEP3 収缶](/jp/sites/default/files/inline-images/PXA_135_7_0.png)
包装工程(STEP4~7)
STEP4 PTP包装
プラザキサ®カプセルのPTP包装には、外部からの水分の透過を防ぐために特殊な5層のプラスチックフィルムを使用します。プラザキサ®カプセルの形に合わせて形成されたポケットにカプセル剤を入れ、アルミフィルムを貼り合わせてPTP包装します。本STEPでも、カプセル剤の破損や異物の混入などを7台のCCDカメラを用いて厳重な検査を行います。
![STEP4 PTP包装](/jp/sites/default/files/inline-images/PXA_135_8_0.png)
STEP5 ピロー包装(小袋包装)
湿度から薬剤を保護するために、アルミニウムを用いてピロー包装します。ピロー包装後、外側に使用期限、ロット番号、バーコードなどが印刷されます。
![STEP5 ピロー包装(小袋包装)](/jp/sites/default/files/inline-images/PXA_135_9_0.png)
STEP6 重量検査
ピロー包装されたすべての薬剤は、重量検査により内容物の包装状況を1包ごとに厳密に確認されます。その後、ピロー包装された薬剤は決められた数で重ねられ、製造番号・使用期限などを印刷した外箱に詰められます。
![STEP6 重量検査](/jp/sites/default/files/inline-images/PXA_135_10_0.png)
STEP7 発送
一つ一つ厳密に段ボールへ梱包し、製品倉庫へ搬送後、出荷します。
![STEP7 発送](/jp/sites/default/files/inline-images/PXA_135_11_0.png)
![STEP7 発送02](/jp/sites/default/files/inline-images/PXA_135_12_0.jpg)
工程を動画でご覧になりたい方はこちらから
工場スタッフからのコメント
![工場スタッフからのコメント](/jp/sites/default/files/inline-images/PXA_135_13_0.jpg)