吸入療法とリハビリの組み合わせで積極的介入を

サイトへ公開: 2021年08月31日 (火)

2020年4月から吸入薬指導加算の算定が可能になり、吸入指導での薬剤師への期待が高まっています。吸入療法とリハビリを組み合わせたCOPDの包括的治療を考える今回は、クリニックで診療を担当される医師、理学療法士、看護師、その処方箋を受ける調剤薬局で吸入指導に関わる薬剤師に、それぞれが果たす役割や治療における工夫、コツなどを解説いただきました。

開催年月日:2021年4月28日  開催地:しらき内科クリニック(愛知県一宮市)

白木 晶 先生

Doctor
白木 晶 先生

しらき内科クリニック
院長

リハビリテーション室を整備し院内でCOPDの包括的治療を実践。

― 最初に、しらき内科クリニックの開院までの経緯や診療体制、地域での役割についてお聞かせいただけますか。
しらき内科クリニックは、呼吸器の専門施設として、2019年12月に開院しました。それまでは大垣市民病院の呼吸器内科に勤務していましたが、同病院は地域の中核病院で、診察する患者さんも多く、外来は常に忙しい状態でした。また、治験などの研究もある中、患者さんの話もじっくり聞けないというジレンマを抱えていました。そのため、臨床に集中できる環境を求めて、開業を決意。呼吸器内科が少ない一宮市で患者さんに寄り添うかかりつけ医になりたいという思いで開業しました。現在、スタッフは看護師4名、事務2名、理学療法士1名が在籍しています。
当クリニックでは、通院できない患者さんのために往診や訪問診療も行っています。例えば、自宅での在宅酸素療法の場合、患者さんご自身での流量調整は難しいので、医師が訪問診療することが地域でのプライマリ・ケア医の役割だと考えています。

― しらき内科クリニックにおける慢性閉塞性肺疾患(COPD)の吸入指導の流れをご説明ください。
COPDの吸入指導では、デバイスの使い方に不安を覚える患者さんにはデモ機を渡し、まず私が指導します。私が忙しくて指導できない場合は、院内の看護師にお願いしています。看護師が医師の診察前に患者さんに声を掛け、別の診察室で症状の聞き取りと吸入指導を行うなど臨機応変に対応しています。最初から調剤薬局の薬剤師にお願いする場合もあります。初回と2回目受診時の吸入指導の後は半年ごとにチェックしていく流れです。

― クリニック前の調剤薬局と吸入指導で連携を行っているそうですが、連携の流れや状況を教えていただけますか。
当クリニック前にあるほほえみ薬局に吸入指導依頼書を発行し、薬局の薬剤師に吸入指導を行ってもらっています()。依頼書にはチェックリストが付いており、指導した薬剤師が指導の内容を記入し、当クリニックにフィードバックしてもらっています。最近は新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響で院外での吸入指導を減らし、院内での指導を増やしていますが、COVID-19の収束後は院外での実施を増やしていきたいと考えています。ほほえみ薬局との連携は密で、当クリニックの目の前ということもあり、直接出向いて相談や質問をさせてもらっており、大変助かっています。

― プライマリ・ケアの観点からCOPD治療の早期介入の重要性についてご意見を聞かせてください。
まず、早期介入の前にCOPD患者さんの早期発見が必要です。患者さんを発見し、本人にCOPDだと自覚していただかないと介入はできません。しかし、実際はCOPDの患者さんはなかなかご自身から受診しないのが現状です。「自分は病気ではない」「息切れは年のせいだ」と考えて治療を受けず、評価されない潜在患者さんがとても多いのです。COPD診療では、そのような方の早期発見が鍵となります。

― 早期発見が鍵とのことですが、どうすれば患者さんを発見できるのでしょうか。
COPD患者さんにターゲットを絞った健康診断が有効だと思います。以前、勤務していた大垣市民病院のある大垣市ではCOPD健診が行われており、潜在患者さんの早期発見に一役買っていました。一宮市でも同様の健診が導入されれば効果が期待できると思います。
また、地域ネットワークとの連携も有効だと考えます。この地域では、愛知県COPDネットワーク(AC.net)という、COPDの啓発や医療連携の促進を目的にしたネットワークがあるので、そのようなネットワークとの連携が早期発見への近道となる可能性があります。

白木 晶 先生 02

― クリニック内にリハビリテーション室が設けられており、呼吸リハビリテーションにも積極的に取り組んでいらっしゃいますね。
開院当初から呼吸リハビリテーションに力を入れています()。採算面のハードルは高いのですが、大垣市民病院に勤務していた際、リハビリテーションの効果を十分経験してきたので、クリニックにおいても、自身の診療に欠かせないと考え、リハビリテーション室を設置しました。
現在、理学療法士の三川浩太郎先生に呼吸リハビリテーションを担当してもらっています。
特に呼吸リハビリテーションの必要性が高いのが在宅酸素治療中のCOPD患者さんです。息切れがひどくなると、ともすると酸素を吸入しながら一日中、テレビを見ているという患者さんもいます。体を動かさないと、さらに状態が悪くなっていくことになりますので、行動変容を促すために、まずは呼吸リハビリテーションで体の動かし方を知ってほしいと思っています。

クリニック内にリハビリテーション室が設けられており、呼吸リハビリテーションにも積極的に取り組んでいらっしゃいますね。

白木 晶 先生 監修

河合 智 先生

Pharmacist
河合 智 先生
ほほえみ薬局 苅安賀店店長
管理薬剤師

吸入指導では「できなくて当たり前」を前提に患者さん目線でゆっくりと。

― 最初に、ほほえみ薬局におけるCOPDの吸入指導の流れや内容を教えてください。
当薬局では、しらき内科クリニックから発行される吸入指導依頼書に基づいて吸入指導を行っています。依頼書には疾患名、用法、指導目的などの情報が記載されており、それを確認しながら指導にあたっています。吸入指導では、薬剤の吸入の仕方や吸入デバイスの使い方だけでなく、気道や肺の模式図を用いて、吸入薬がどのように肺に到達して効果を発揮するかなど薬の作用についても説明しています。吸入薬の効果で諸症状が緩和すると自己判断で吸入をやめてしまう患者さんが多いため(吸入薬が残り少なくなった時点で)、必ず次回の受診に繋がるよう声がけをしています。

― COPDの吸入指導において重視していること、工夫や心がけていることはありますか。
常に意識していることは「やってみせる、やってもらう、くりかえす」です。まず、薬剤師が吸入デバイスの操作を実践して、それを患者さんに見て覚えてもらい、その後、実際にやってもらいます。患者さんがうまくできないところがあれば指摘しますが、できないところばかり言われると患者さんは嫌な気持ちになるので、できているところは褒めます。一方、改善が必要なところは丁寧にサポートします。
また、患者さんに操作の一連の流れを一度に説明しても理解するのは大変ですので、操作手順は1つひとつ区切って説明しています。「できなくて当たり前」を前提に、「患者さん目線でゆっくりと」を心がけながら、可能な限り専門用語は用いず、平易な言葉で説明するよう努めています。
吸入のタイミングについては、患者さんのライフスタイルを確認しながら、毎日どのタイミングであれば吸入忘れを防げるか…を、患者さんと一緒に考えて吸入ポイントを決めるようにしています。

― 吸入デバイスの操作に苦労する患者さんは多いと思いますが、患者さんが陥りやすい落とし穴はどこですか。
吸入デバイスは種類が多く、操作方法もデバイスごとに異なります。また、先ほども触れましたが、患者さんの状況によっても異なりますので、薬剤師は患者さんが苦労するポイントに注意しながら指導することが求められます。
例えば、レスピマットの場合、「カートリッジの挿入に力が必要」「透明ケースを180度回転できないまま反動でもとに戻ってしまう」「キャップの開け方が分からない」などがポイントとなるので、薬剤師の丁寧なサポートが重要となります。

― 今後、COPDの吸入指導において薬剤師に求められることは何ですか。
1人ひとりの薬剤師の吸入指導レベルには差があるので、薬剤師間で認識やスキルの均一化が必要だと思います。2020年の10月と11月に、白木先生がしらき内科クリニックの看護師とほほえみ薬局の薬剤師に向けて吸入指導の勉強会を開催してくださいました。このような学びの場が地域で広がっていけば、薬剤師1人ひとりのレベルの向上につながりますので、今後も増えていってほしいと思います。

三川 浩太郎 先生

Physiotherapist
三川 浩太郎 先生
しらき内科クリニック 理学療法士
(中部学院大学 看護リハビリテーション学部 理学療法学科 准教授)

呼吸リハビリテーションで日常生活における息切れ改善の実現を。

― COPD診療におけるしらき内科クリニックでの理学療法士の役割についてお聞かせいただけますか。
白木先生の指示のもと、COPD患者さんに包括的呼吸リハビリテーションを行っています。具体的には、呼吸機能が低下したCOPD患者さんの運動耐容能や活動性を評価し、運動療法や酸素療法、栄養指導などを通して、呼吸器の機能回復を目指します。

― 呼吸リハビリテーションの目的と内容を教えてください。
呼吸リハビリテーションの主な目的は、患者さんの日常生活における息切れの改善です。COPDの患者さんは、動作時に息切れが出ますが、特に坂道や階段での息切れが特徴的です。COPD患者さんには活動しても息切れが起こらないように、楽に呼吸するための指導や筋力を向上させるための指導を行っています。

― COPD治療に関して理学療法士として力を入れていることは何ですか。
COPD患者さんにおける筋肉量の低下に注目しています。そこでCOPD患者さんを対象に、筋肉量が落ちているサルコペニアの有病率を調べたところ、有病率は30.0%で、中でもステージ4(GOLD stage)の重度の患者さんでは66.7%と、他のステージに比べて有意に高いことが分かりました※。この結果から、理学療法士としてCOPD患者さんを治療していく上でサルコペニアの問題をきちんと診ていく必要性を感じました。
息切れが強い重度の患者さんは、外出の頻度が低く、運動も避けるため、筋肉量が落ちて転倒しやすくなり、また、生存率も低下します。そのような患者さんにいかに運動していただくかが呼吸リハビリテーションの大事なポイントで、理学療法士は患者さんへのトレーニングを通して、患者さんが日常生活の中で、自ら動きたくなる段階まで持っていくことが求められています。

※ 三川浩太郎 他. 日本呼吸ケア・リハビリテーション学会誌. 2020年 第29巻 第2号 304-310.

― 最後に、COPD治療における呼吸リハビリテーションの重要性について考えをお聞かせください。
クリニックレベルでリハビリテーション室を整備し、COPDのような慢性期の呼吸器疾患に対応している施設はまだ少ないのが現状ですが、呼吸リハビリテーションを必要としている患者さんは大勢いらっしゃいます。そのため、当クリニックのように包括的呼吸リハビリテーションを提供できる環境が整っていることは、地域のCOPD患者さんにとって大きなメリットだと思います。呼吸リハビリテーションが必要なCOPD患者さんには、当クリニックで呼吸器の機能回復を目指してもらいたいと思います。

白木 晶 先生 × 河合 智 先生  × 三川 浩太郎 先生 × 光田 文恵 先生

 

白木 晶 先生 × 河合 智 先生  × 三川 浩太郎 先生 ×
光田 文恵 先生(しらき内科クリニック 看護師)

吸入指導では各職種の得意分野を活かして連携。

― 吸入指導における医師と看護師、薬剤師、理学療法士の連携のメリットをお聞かせください。
白木先生:それぞれの職種の得意なところを活かせる点が連携の一番のメリットです。例えば、看護師は吸入指導前の問診で患者さんの話を細かく聞いてくれて、そこで得られた情報がとても役立っています。看護師は、患者さんが医師の前ではまず話さないようなことや生活上の細かな問題点なども聞き出してくれますので、その役割は貴重です。また、看護師は吸入指導の際、「上手にできていますね」などと患者さんのできているところを褒めて力を引き出す能力に長けており、安心して吸入指導を任せられます。
一方、薬剤師は薬のプロで、薬の知識が豊富です。その上で吸入手技を細かく指導し、副作用についてもしっかり患者さんに説明してくれます。
理学療法士は、リハビリテーションのプロです。そのスキルも重要ですが、1時間ほどの呼吸リハビリテーションを通して、じっくり患者さんと会話しますので、患者さんと接する時間が医療従事者の中で最も長いというメリットがあります。その中で日常生活の困り事などを聞き出してくれるので、大変助かっています。
三川先生:理学療法士としては、看護師がバイタルサインの測定や問診を行って事前に報告してくれるので、その情報を基に呼吸リハビリテーションをスムーズに行うことができるというメリットがあります。体調が良くない患者さんがいても、その情報を看護師からもらっていれば、リハビリテーションで対応できます。それぞれの患者さんの個別の問題を把握して情報共有してくれるので、われわれ理学療法士はそれを踏まえて、患者さん1人ひとりに合わせた個別化したリハビリテーションが提供できます。
河合先生:吸入指導に関わる医療従事者が多いと、情報量が増えるというメリットもあります。
導入時に薬剤師が初回の吸入指導を行った後、患者さんはその場ではできても、帰宅後は忘れてしまうことが多いです。回数を重ねる中で誤操作や効果的な吸入ができていないことも考えられるので、クリニック内で看護師にもフォローしてもらえることで正しい吸入法に修正してもらえます。

― 連携の中で、重視されている点や力を入れていることを教えてください。
光田先生:患者さんの「できているところ」を見つけて褒めて、自信につながるように声掛けをしています。一方、改善すべきところは「ここをもう少し変えてみるといいですよ」とポイントを伝えながら、治療に前向きに取り組んでいただけるようサポートしています。白木先生や三川先生が忙しくてお互い連絡が取れない場合には、看護師が間に入って、情報の橋渡し的役割を担い、情報交換がスムーズにいくよう努めています。
河合先生:医師や看護師など他の医療従事者へのフィードバックが連携の上では欠かせません。吸入指導の際の患者さんのちょっとした訴えやサインを見逃すことなく、医師や看護師に伝えることを心がけています。また、お薬手帳で過去の服用歴などを確認し、吸入薬はもとより、鎮咳・去痰薬や気管支拡張薬などの服用歴があるときは、その後の再発や悪化などの変化を確認するようにして、必要に応じてフィードバックしています。さらに、医師への受診勧奨なども積極的に行うことで連携の強化に努めています。

― New normal時代の吸入指導や呼吸リハビリテーションについて、現在の取り組みや今後の課題を教えてください。
白木先生:オンラインでの吸入指導の可能性を探っていきたいと思っています。現在、講習会や勉強会などを通して、実施の方法などを模索しており、今後の導入に備えています。オンラインという視点では、呼吸リハビリテーションもオンラインでの実施が可能であれば、在宅患者さんたちの呼吸機能の維持に役立つと考えています。COVID-19の流行により、家から出ないCOPD患者さんが増える中、患者さんの運動量や筋力の評価はこれまで以上に重要です。外来での吸入指導や呼吸リハビリテーションが難しい状況では、オンラインでの実施が新たな可能性を開くと考えています。
三川先生:白木先生と同じように、オンラインでの患者さんのサポートに大きな可能性を感じています。運動量の低下は、患者さんがご自身で意識されてもなかなか改善が難しいのが実情です。理学療法士としては、患者さんに対して在宅でできる簡単な運動やトレーニングの指導をオンラインで行い、自宅での活動性の向上をサポートしていく必要があると思っています。

光田 文恵 先生

光田先生:COVID-19の流行で、なかなか患者さんと直接会えない中、オンラインでの吸入指導や呼吸リハビリテーションが可能になれば、患者さんの症状だけでなく、患者さんの自宅での生活やご家族のサポートの様子も分かる可能性があり、そこにオンラインのメリットがあると考えています。
河合先生:オンラインでの吸入指導では、音声が乱れて声が聞き取りにくいなどテクニカルな問題があるので、それぞれの課題をクリアしていく必要があります。
ほほえみ薬局での現在の取り組みとしては、マスクの着用や薬局内の消毒、アクリル板を用いたパーティションや大型の空気清浄機の設置など感染症対策の徹底があります。吸入指導ではマスクを外して患者さんに説明する場面がありますが、その際は2メートルの距離をとって飛沫が飛ばないようにしています。しかし、距離をとることで声が聞こえづらくなり、お互い声が大きくなってしまうこともあり、そのバランスが難しいところです。タブレット動画を最初に見ていただくなどの工夫で患者さんとの接触時間を短くするのも1つの方法だと思います。

― どのような場面で仕事のやりがいを感じられますか。患者さんの声や回復など具体的な事例があればご紹介いただけますでしょうか。
白木先生:やはり患者さんが回復して、笑顔で「ありがとうございました」と仰ってくださるのが一番嬉しいですし、そのような感謝の言葉を聞くと、仕事のやりがいを感じます。
光田先生:患者さんに「症状が改善しました」と言われると良かったと思いますし、ほっとします。また、吸入指導をして「よくわかりました」「もう1か月頑張ってみます」のようなポジティブな反応があると、患者さんの力になれたという気持ちになり、やりがいを感じます。
河合先生:吸入指導は時間を要することがありますが、その分だけ患者さんとコミュニケーションがとれるメリットもあり、最後に「こんな丁寧な説明を受けたことがないよ」と仰ってくださると、この仕事を続けていて良かったと思います。2回目、3回目の来局の際に「吸入薬って、こんなに効くんですね」「もっと早く来ればよかったです」という声を聞くと嬉しいです。
三川先生:今まで家に閉じこもって運動を避けていた患者さんが、吸入リハビリテーションの結果、「ちょっと外出してみよう」「そこらへんを散歩してみよう」と少しずつでも運動を始めて、その結果、息切れの改善を経験していただけたら嬉しいです。

― 最後に、COPD治療における今後の展望やチャレンジをそれぞれお聞かせください。
白木先生:以前、勤務していた総合病院では1人ひとりの患者さんにじっくり接する時間がなく、地域においてCOPDや喘息の患者さんを丁寧に診ていきたい、特に呼吸リハビリテーションを必要としているCOPD患者さんの受け皿になりたい、という思いが強くなり、クリニックの開業につながりました。
COPD治療の柱は薬物療法と呼吸リハビリテーションですが、薬物療法だけでは治療の半分しかカバーできません。そのため、クリニック内で呼吸リハビリテーションを行うことで、両方をカバーしたいという思いもありました。まだ開業して間もないですが、今後もプライマリ・ケアの中で腰を据えてCOPD患者さんの治療を続けていきたいと思っています。
光田先生:今後もさらに連携の強化に努めたいと思います。そのためには医師や理学療法士が患者さんと接する現場を観察することも重要です。例えば、呼吸リハビリテーションを行っている三川先生の現場に立ち会い、観察することで、さまざまな情報が得られ、それを私自身の次の吸入指導に活かすことができます。リハビリテーションの重要なポイントを私たち看護師も理解できるので、日々勉強して向上していきたいと思います。
河合先生:将来的には地域包括ケアの枠組みで、地域におけるCOPD診療のレベルアップに貢献したいと思っています。そのために、われわれ薬剤師が吸入指導に積極的に関わり、その力を十分に発揮できるようスキルアップを図っていくことが重要です。
三川先生:サルコペニアは、運動障害や身体機能低下、死亡率の上昇と関連しており、日常生活の自立を著しく阻害するため、その予防と改善は重要です。しかし、COPD患者さんに対するサルコペニア対策では、まだまだ理学療法士が十分に介入できていません。今後、運動療法などを中心に呼吸リハビリテーションにさらに力を入れていきたいと思います。

白木 晶 先生 × 河合 智 先生  × 三川 浩太郎 先生 × 光田 文恵 先生
ページトップ