薬剤師向けOnline説明会~レスピマットの吸入指導をきちんと行うために~
9月28日開催のOnline説明会の内容を動画にまとめました (全6パート:トータル約60分)。
【内容】ご都合のいいお時間に、是非、先生のご関心あるパートを中心にご覧ください。
レスピマットの吸入方法のご紹介 00:00~16:04
患者さん向け診療サポート資材のご紹介 16:05~33:25
吸入指導に関するエビデンスのご紹介 33:26~38:23
Q&Aセッション 38:24~52:33
ベーリンガープラスのご案内 52:34~1:01:35
※当日お答えできなかったご質問への回答はページ下部よりご確認ください
【演者】
福井 セリナ 薬剤師
2017年 生島企画室所属
2019年 3月 薬剤師免許証取得
2019年 3月 慶應義塾大学薬学部薬学科卒業
2019年 12月 都内某所にて薬剤師勤務
2023年 4月 現在に至る
※9月28日開催の薬剤師向けOnline説明会にてご質問いただき、当日お答えできなかったご質問(13問)への回答
Q1. 最初のプッシュにて薬剤の排出がはっきり見えなくて確認できなかった場合、再度プッシュをして薬剤の排出が確認出来て から3回のプッシュになるかと思います。本体にはその分の薬剤が余分に充填されているのでしょうか?
A レスピマットは、吸入開始前に準備のための噴霧を行うことが必要なため、その分も含めて、噴霧回数が設定されています。60 吸入製剤の場合、平均66回の噴霧が可能です。
Q2. まわす、あける、の順番が逆になると不都合がありますか。
A キャップを開けた状態でレスピマットを回転させると、意図せずボタンを押してしまい、薬剤が噴霧されてしまうことがあります。誤噴射を防ぐために、キャップを閉めた状態で透明ケースを回転させてください。
Q3. 吸入時、すぐにせき込んでしまって吸い切れていなくても、その回はそれで終わりでいいですか。
A はい。投与量が過量となる恐れがございますので、追加吸入は避けていただくようにお願いします。吸入速度が速くないか など再度、吸入手技をご確認頂き、問題ないようでしたら、せき込みについて担当医師にご相談下さい。
Q4. 鼻炎の患者さんなどは、鼻から吐き出してもいいでしょうか。
A 発生頻度は低いものの、鼻出血などの副作用のご報告もございます。吸入後は、鼻炎にかかわらず口からの呼出をお願い します。鼻炎に対する適応はございません。
Q5. 噴霧ボタンを押してから吸入動作をするのと、吸入動作を始めてから噴霧ボタンを押すのは、どちらが適切でしょうか。
A 噴霧ボタンを押すと、すぐに薬剤の噴霧が始まり、約1.5秒間、続きます。マウスピース(吸入口)をくわえた状態で吸入 動作を始めてから、噴霧ボタンを押していただく方がより適量を吸入できるかと存じます。
Q6. 前立腺肥大を伴う排尿障害がある方にスピオルトが処方された場合は、医師に確認し、他の薬剤に変更することが望ましい でしょうか。また、前立腺肥大による症状が、内服薬によりコントロールされている場合はいかがでしょうか。
A 前立腺肥大等による排尿障害がある場合には禁忌に該当致します。他剤への変更について、担当医師とご検討をお願いいた します。排尿障害に対する治療薬が投与されていて排尿障害が認められない場合は、禁忌に該当致しませんが、その薬剤の 作用を打ち消す可能性もありますので、慎重に投与の可否を担当医師にご判断いただきますようお願い致します。なお、投与中は患者の状態を十分に観察していただきますようお願い致します。
Q7. レスピマットを回転させる時、上向きにする理由を教えてください
A レスピマットは、カートリッジ内の薬液を吸い上げて噴霧するデバイスです。そのため、下に向けて回転させると正常に薬液を吸い上げることができず、噴霧されない恐れがあります。カートリッジを回転させる際は必ずキャップを上向きにして操作をしてください。
Q8. カートリッジの底に穴が開いているのですが、大丈夫でしょうか。
A レスピマットは、使用開始時に透明ケースの底部にある先の尖ったプラスチック製の部品によりカートリッジの底に穴を 開ける仕組みになっています。この穴によって、計量室内を陰圧にして、薬剤を一定量吸引することができる仕組みになっています。薬剤の安定性確保のため、カートリッジをセットするまでは、この通気孔がシールで密封されており、使用開始時に透明ケースの底の部品により、カートリッジの底に穴を開けるようになっています。
Q9. キャップが取れてしまうという患者さんがいます。品質上の問題でしょうか。
A 部品が壊れないように、無理に力がかかった際には、キャップが外れる仕組みになっています。キャップの横側に小さい突起があるので、ここから開けるようにキャップの開け方をご指導いただくことで、自然と開けられるようになるのではないでしょうか。外れたキャップをもとに戻す際は、キャップがもともとあった場所に置き、上から軽く押してください。軽い力で、カチッとはまります。
Q10. なぜ、1回2吸入の用法なのでしょうか。1回1吸入の用法もあるのでしょうか。
A 1日1回吸入の用法はありません。1日用量を再現性よく確実に投与できるようにするため、すべてのレスピマット製剤は、1日1回2吸入で、臨床試験を行い、承認取得を行っています。
Q11. 症状が強い、あるいは増悪した場合に、追加で吸入をすることはできるのでしょうか。
A 投与量が過量となりますので、追加吸入は避けていただくようにお願いします。
用法用量は添付文書に記載の通り、本剤は維持療法に用いる薬剤であり、急性症状の軽減を目的とした薬剤ではありません。
Q12. 透明ケースの色が異なるものがあります。なぜでしょうか。
A 2021年4月に透明ケースの底部の部品を金属製からプラスチック製に変更いたしました。その際に、透明ケースが従来の ものと比べて、わずかにクリアになりました。現在流通している製品は、ほぼ変更後の製品になりますので、仕様の異なる製品が混在することは起きないかと思います。
Q13. 吸入器を毎回廃棄するのは勿体ない印象です。複数回使用はしてはいけないのでしょうか。
A 本剤は、吸入器とカートリッジが1:1の組み合わせになっています。一度使用した吸入器に、新しいカートリッジを挿入しても目盛りがリセットされませんので、必ず、新しい吸入器と、カートリッジをセットでご使用ください。
9月28日開催のOnline説明会の内容を動画にまとめました (全6パート:トータル約60分)。
【内容】ご都合のいいお時間に、是非、先生のご関心あるパートを中心にご覧ください。
レスピマットの吸入方法のご紹介 00:00~16:04
患者さん向け診療サポート資材のご紹介 16:05~33:25
吸入指導に関するエビデンスのご紹介 33:26~38:23
Q&Aセッション 38:24~52:33
ベーリンガープラスのご案内 52:34~1:01:35
※当日お答えできなかったご質問への回答はページ下部よりご確認ください
【演者】
福井 セリナ 薬剤師
2017年 生島企画室所属
2019年 3月 薬剤師免許証取得
2019年 3月 慶應義塾大学薬学部薬学科卒業
2019年 12月 都内某所にて薬剤師勤務
2023年 4月 現在に至る
※9月28日開催の薬剤師向けOnline説明会にてご質問いただき、当日お答えできなかったご質問(13問)への回答
Q1. 最初のプッシュにて薬剤の排出がはっきり見えなくて確認できなかった場合、再度プッシュをして薬剤の排出が確認出来て から3回のプッシュになるかと思います。本体にはその分の薬剤が余分に充填されているのでしょうか?
A レスピマットは、吸入開始前に準備のための噴霧を行うことが必要なため、その分も含めて、噴霧回数が設定されています。60 吸入製剤の場合、平均66回の噴霧が可能です。
Q2. まわす、あける、の順番が逆になると不都合がありますか。
A キャップを開けた状態でレスピマットを回転させると、意図せずボタンを押してしまい、薬剤が噴霧されてしまうことがあります。誤噴射を防ぐために、キャップを閉めた状態で透明ケースを回転させてください。
Q3. 吸入時、すぐにせき込んでしまって吸い切れていなくても、その回はそれで終わりでいいですか。
A はい。投与量が過量となる恐れがございますので、追加吸入は避けていただくようにお願いします。吸入速度が速くないか など再度、吸入手技をご確認頂き、問題ないようでしたら、せき込みについて担当医師にご相談下さい。
Q4. 鼻炎の患者さんなどは、鼻から吐き出してもいいでしょうか。
A 発生頻度は低いものの、鼻出血などの副作用のご報告もございます。吸入後は、鼻炎にかかわらず口からの呼出をお願い します。鼻炎に対する適応はございません。
Q5. 噴霧ボタンを押してから吸入動作をするのと、吸入動作を始めてから噴霧ボタンを押すのは、どちらが適切でしょうか。
A 噴霧ボタンを押すと、すぐに薬剤の噴霧が始まり、約1.5秒間、続きます。マウスピース(吸入口)をくわえた状態で吸入 動作を始めてから、噴霧ボタンを押していただく方がより適量を吸入できるかと存じます。
Q6. 前立腺肥大を伴う排尿障害がある方にスピオルトが処方された場合は、医師に確認し、他の薬剤に変更することが望ましい でしょうか。また、前立腺肥大による症状が、内服薬によりコントロールされている場合はいかがでしょうか。
A 前立腺肥大等による排尿障害がある場合には禁忌に該当致します。他剤への変更について、担当医師とご検討をお願いいた します。排尿障害に対する治療薬が投与されていて排尿障害が認められない場合は、禁忌に該当致しませんが、その薬剤の 作用を打ち消す可能性もありますので、慎重に投与の可否を担当医師にご判断いただきますようお願い致します。なお、投与中は患者の状態を十分に観察していただきますようお願い致します。
Q7. レスピマットを回転させる時、上向きにする理由を教えてください
A レスピマットは、カートリッジ内の薬液を吸い上げて噴霧するデバイスです。そのため、下に向けて回転させると正常に薬液を吸い上げることができず、噴霧されない恐れがあります。カートリッジを回転させる際は必ずキャップを上向きにして操作をしてください。
Q8. カートリッジの底に穴が開いているのですが、大丈夫でしょうか。
A レスピマットは、使用開始時に透明ケースの底部にある先の尖ったプラスチック製の部品によりカートリッジの底に穴を 開ける仕組みになっています。この穴によって、計量室内を陰圧にして、薬剤を一定量吸引することができる仕組みになっています。薬剤の安定性確保のため、カートリッジをセットするまでは、この通気孔がシールで密封されており、使用開始時に透明ケースの底の部品により、カートリッジの底に穴を開けるようになっています。
Q9. キャップが取れてしまうという患者さんがいます。品質上の問題でしょうか。
A 部品が壊れないように、無理に力がかかった際には、キャップが外れる仕組みになっています。キャップの横側に小さい突起があるので、ここから開けるようにキャップの開け方をご指導いただくことで、自然と開けられるようになるのではないでしょうか。外れたキャップをもとに戻す際は、キャップがもともとあった場所に置き、上から軽く押してください。軽い力で、カチッとはまります。
Q10. なぜ、1回2吸入の用法なのでしょうか。1回1吸入の用法もあるのでしょうか。
A 1日1回吸入の用法はありません。1日用量を再現性よく確実に投与できるようにするため、すべてのレスピマット製剤は、1日1回2吸入で、臨床試験を行い、承認取得を行っています。
Q11. 症状が強い、あるいは増悪した場合に、追加で吸入をすることはできるのでしょうか。
A 投与量が過量となりますので、追加吸入は避けていただくようにお願いします。
用法用量は添付文書に記載の通り、本剤は維持療法に用いる薬剤であり、急性症状の軽減を目的とした薬剤ではありません。
Q12. 透明ケースの色が異なるものがあります。なぜでしょうか。
A 2021年4月に透明ケースの底部の部品を金属製からプラスチック製に変更いたしました。その際に、透明ケースが従来の ものと比べて、わずかにクリアになりました。現在流通している製品は、ほぼ変更後の製品になりますので、仕様の異なる製品が混在することは起きないかと思います。
Q13. 吸入器を毎回廃棄するのは勿体ない印象です。複数回使用はしてはいけないのでしょうか。
A 本剤は、吸入器とカートリッジが1:1の組み合わせになっています。一度使用した吸入器に、新しいカートリッジを挿入しても目盛りがリセットされませんので、必ず、新しい吸入器と、カートリッジをセットでご使用ください。