製品Q&A 糖尿病のある方への経口血糖降下薬との併用療法における、トラゼンタのHbA1c(NGSP)低下作用は?
Q :
糖尿病のある方への経口血糖降下薬との併用療法における、トラゼンタのHbA1c(NGSP)低下作用は?
A :
トラゼンタは、糖尿病のある方への経口血糖降下薬との併用療法において、HbA1c(NGSP)低下作用を示しました。
国内第Ⅲ相臨床試験3) 経口血糖降下薬との併用投与試験成績(検証試験)
■試験デザイン
日本人の2型糖尿病患者で、食事療法、運動療法及び経口血糖降下薬1剤による治療にもかかわらず十分な血糖コントロールが得られない患者を対象としました。経口血糖降下薬(ビグアナイド薬、速効型インスリン分泌促進薬、チアゾリジン薬、スルホニル尿素薬、α-グルコシダーゼ阻害薬の5種のいずれか)による治療に加えてトラゼンタ5mg1日1回を52週間併用投与したときの安全性及び有効性を検討、さらにスルホニル尿素薬及びα-グルコシダーゼ阻害薬を基礎治療とする患者では対照薬としてメトホルミンを1日500mgより最高2,250mgまで2 ~ 3回分割投与し、トラゼンタ5mgとの安全性及び有効性を比較検討しました。
試験デザイン
![試験デザイン03](/jp/sites/default/files/inline-images/TRZ_035_1.png)
3)村井雅子ほか: 社内資料(承認時評価資料)国内併用療法長期投与試験
目的: | 血糖コントロール不十分な2型糖尿病患者に対する経口血糖降下薬とトラゼンタの併用投与の有効性と安全性を検討する。 |
対象: | 食事療法もしくは運動療法かつ経口血糖降下薬1剤で十分な血糖コントロールが得られない2型糖尿病患者574例 トラゼンタ5mg併用群(450例):ビグアナイド薬群82例、速効型インスリン分泌促進薬群66例、チアゾリジン薬群74例、スルホニル尿素薬群143例、α-グルコシダーゼ阻害薬群85例 メトホルミン併用群(124例):スルホニル尿素薬群63例、α-グルコシダーゼ阻害薬群61例 |
方法: | トラゼンタ5mgを1日1回52週間、既存の経口血糖降下薬(ビグアナイド薬、速効型インスリン分泌促進薬、チアゾリジン薬、スルホニル尿素薬、α-グルコシダーゼ阻害薬の5種のいずれか)と併用投与したときの安全性及び有効性を検討した。一方、スルホニル尿素薬及びα-グルコシダーゼ阻害薬を基礎治療とする患者では対照薬としてメトホルミン1日500mgより最高2,250mgまで2 ~ 3回分割投与し、トラゼンタ5mg併用投与との安全性及び有効性を比較検討した。 |
評価項目: |
【有効性の評価項目】 【安全性の評価項目】 |
解析計画: | 投与52週後のベースラインからの変化量の解析は記述統計量(平均値、標準偏差、95%信頼区間等)を算出した。また、スルホニル尿素薬またはα-グルコシダーゼ阻害薬を基礎治療薬とする患者では、薬剤、施設を固定効果、ベースライン値を共変量としたANCOVAで解析し、トラゼンタ群とメトホルミン群の変化量の差の95%信頼区間を求めた。経時変化の解析には、投与群ごとに患者を変量効果とし、時点間の分散分析行列構造をcompound symmetryとした混合効果モデルmixed model repeated measures(MMRM)法を用いて調整平均値を求めた。治療目標効果の達成率及び相対的有効性反応率は、奏効基準 を満たした患者の割合を求めた。救援治療薬の使用については、救援治療薬を必要とした患者の割合を求めた。 安全性に関する解析対象集団は、治験薬を1回以上投与された患者とした。 有効性と安全性について、サブグループ(年齢、BMI、ベースラインHbA1c、胆管道疾患の有無等)別に解析を行うことが事前に計画されていた。 HbA1c:NGSP |
■安全性:主要評価項目
1)副作用の発現状況(52週)
トラゼンタ5mg併用による副作用発現率は10.7%(48/450例)で、ビグアナイド薬群11.0%(9/82例)、速効型インスリン分泌促進薬群10.6%(7/66例)、チアゾリジン薬群5.4%(4/74例)、スルホニル尿素薬群14.0%(20/143例)、α-グルコシダーゼ阻害薬群9.4%(8/85例)でした。
主な副作用は、低血糖症4.2%(19例)〔ビグアナイド薬群0%、速効型インスリン分泌促進薬群0%、チアゾリジン薬群 1.4%(1例)、スルホニル尿素薬群11.9%(17例)、α-グルコシダーゼ阻害薬群1.2%(1例)〕、便秘1.3%(6例)〔ビグアナイド薬群2.4%(2例)、速効型インスリン分泌促進薬群1.5%(1例)、チアゾリジン薬群2.7%(2例)、スルホニル尿素薬群0%、α-グルコシダーゼ阻害薬群1.2%(1例)〕等でした。
重篤な副作用は速効型インスリン分泌促進薬群で急性膵炎1例がみられました。
治験中止に至った有害事象は3.6%(16例)に発現しました〔ビグアナイド薬群2.4%(2例)、即効型インスリン分泌促進薬群7.6%(5例)、チアゾリジン薬0%(0例)、スルホニル尿素薬群5.6%(8例)、α-グルコシダーゼ阻害薬1.2%(1例)〕。スルホニル尿素薬群2例で発現した高血糖を除き、2例以上でみられた治験中止に至った有害事象はありませんでした。本試験では、スルホニル尿素薬群で脳出血による死亡例が1例みられましたが、治験担当医師により因果関係はないと判定されました。
また、メトホルミン併用による副作用発現率は、α-グルコシダーゼ阻害薬群3.3%(2/61例)、スルホニル尿素薬群19.0%(12/63例)でした。
その主なものは、低血糖症〔α-グルコシダーゼ阻害薬群1.6%(1例)、スルホニル尿素薬群14.3%(9例)〕、胃腸炎〔α-グルコシダーゼ阻害薬群1.6%(1例)〕、下痢〔スルホニル尿素薬群1.6%(1例)〕等でした。
10. 相互作用
10.2 併用注意(併用に注意すること)
糖尿病用薬:スルホニルアミド系薬剤、スルホニルウレア剤、ビグアナイド系薬剤、インスリン製剤、チアゾリジン系薬剤、α-グルコシダーゼ阻害剤、速効型インスリン分泌促進薬、GLP-1受容体作動薬、SGLT2阻害剤等[11.1.1参照]、血糖降下作用を増強する薬剤:サリチル酸剤、モノアミン酸化酵素阻害剤、リトナビル等[16.7.1参照]、血糖降下作用を減弱する薬剤:アドレナリン、副腎皮質ホルモン、甲状腺ホルモン、リファンピシン等[16.7.2参照]
■有効性
1)HbA1cのベースラインからの変化量(52週時) : 副次評価項目
投与52週後のHbA1cのベースラインからの平均変化量は、トラゼンタ5mgとの併用においてビグアナイド薬群-0.9%(95%CI:-1.02,-0.74 )、速効型インスリン分泌促進薬群-0.7%(95%CI:-0.89,-0.57)、チアゾリジン薬群-0.8%(95%CI:-0.90,-0.67 )、スルホニル尿素薬群-0.7%(95%CI:-0.82,-0.59 )及びα-グルコシダーゼ阻害薬群-0.9%(95%CI:-1.04,-0.78 )でした。
HbA1cの平均変化量
![HbA1cの平均変化量](/jp/sites/default/files/inline-images/TRZ_035_2.png)
2)HbA1cの推移(52週) : その他の評価項目
52週間のHbA1cは、トラゼンタ5mgとの併用において、ビグアナイド薬群、速効型インスリン分泌促進薬群、チアゾリジン薬群、スルホニル尿素薬群及びα-グルコシダーゼ阻害薬群が、それぞれ下図の推移を示しました。
HbA1cの推移
![HbA1cの推移](/jp/sites/default/files/inline-images/TRZ_035_3.png)
ピオグリタゾンとの初期併用投与試験(24週、海外データ)(検証試験)6)
■試験デザイン
目的: | 血糖コントロール不十分な2型糖尿病患者に対するトラゼンタとピオグリタゾン併用投与による有効性と安全性を評価する。 |
対象: | 血糖コントロール不十分な2型糖尿病患者389例(トラゼンタ5mg+ピオグリタゾン群259例、プラセボ+ピオグリタゾン群130例) |
方法: | トラゼンタ1日1回5mgにピオグリタゾン30mgを24週間初期併用投与したときの有効性、安全性及び忍容性をプラセボと比較検討した。 |
評価項目: |
【有効性の評価項目】 【安全性の評価項目】 |
解析計画: | 主要評価項目は薬剤、糖尿病の前治療薬を固定効果、ベースラインのHbA1cを共変量としたANCOVAを用いてプラセボに対する優越性を検証した。ANCOVAの有意水準は両側5%とした。副次評価項目及び安全性については、記述統計量を算出した。 |
①HbA1cのベースラインからの変化量 : 主要評価項目
投与24週後のベースラインからの調整平均変化量は、ピオグリタゾンとの併用において、トラゼンタ5mg群で-1.1%、プラセボ群で-0.6%であり、その変化量の差はプラセボ群に比較して-0.5%と、有意な低下が検証されました(95%CI : -0.71, -0.30、p<0.0001、ANCOVA )。
![①HbA1cのベースラインからの変化量 : 主要評価項目](/jp/sites/default/files/inline-images/TRZ_035_4.png)
6)Gomis R. et al.: Diabetes Obes Metab. 2011; 13(7): 653-61.
(本研究はベーリンガーインゲルハイム社の支援で行われました。)
②空腹時血糖値のベースラインからの変化量 : 副次評価項目
投与24週後の空腹時血糖値のベースラインからの調整平均変化量は、ピオグリタゾンとの併用において、トラゼンタ5mg群-32.4mg/dL、プラセボ群-18.0mg/dLで、その変化量の差はプラセボ群に比較して-14.4mg/dLであり、有意な差が認められました(95%CI : ー21.6, ー7.2、p<0.0001、ANCOVA)。
空腹時血糖値の調整平均変化量
![空腹時血糖値の調整平均変化量01](/jp/sites/default/files/inline-images/TRZ_035_5.png)
調整平均変化量(標準誤差)
*** : p<0.0001(vsプラセボ、ANCOVA)
薬剤、糖尿病の前治療薬を固定効果、ベースラインのHbA1cを共変量とした
安全性
ピオグリタゾン併用による24週時までの副作用発現率は、トラゼンタ5mg群では6.2%(16/259例)、プラセボ群では4.6%(6/130例)でした。主なものは体重増加〔トラゼンタ5mg群2.3%(6例)、プラセボ群0.8%(1例)〕、低血糖症〔トラゼンタ5mg群1.2%(3例)〕、便秘〔トラゼンタ5mg群0.8%(2例)、プラセボ群0.8%(1例)〕等でした。本論文中に、治験中止に至った副作用、重篤な副作用、死亡例の記載はありませんでした。
8. 重要な基本的注意(一部抜粋)
8.3 本剤投与中は、血糖を定期的に検査するとともに、経過を十分に観察し、常に投与継続の必要性について注意を払うこと。本剤を3ヵ月投与しても食後血糖に対する効果が不十分な場合、より適切と考えられる治療への変更を考慮すること。
10. 相互作用
10.2 併用注意(併用に注意すること)
糖尿病用薬:スルホニルアミド系薬剤、スルホニルウレア剤、ビグアナイド系薬剤、インスリン製剤、チアゾリジン系薬剤、α-グルコシダーゼ阻害剤、速効型インスリン分泌促進薬、GLP-1受容体作動薬、SGLT2阻害剤等[11.1.1参照]、血糖降下作用を増強する薬剤:サリチル酸剤、モノアミン酸化酵素阻害剤、リトナビル等[16.7.1参照]、血糖降下作用を減弱する薬剤:アドレナリン、副腎皮質ホルモン、甲状腺ホルモン、リファンピシン等[16.7.2参照]
メトホルミンとの併用投与試験(24週、海外データ)(検証試験)7)
■試験デザイン
目的: | メトホルミン投与中の血糖コントロール不十分な2型糖尿病患者に対するトラゼンタ追加投与の有効性と安全性を評価する。 |
対象: | メトホルミン及び他の経口血糖降下薬1剤以下による治療で、十分な血糖コントロールが得られない2型糖尿病患者700例(トラゼンタ5mg+メトホルミン群523例、プラセボ+メトホルミン群177例) |
方法: | トラゼンタ1日1回5mgにメトホルミン(1,500mg/日以上で前治療と同じ投与量及び投与方法)を24週間併用投与したときの有効性及び安全性をプラセボと比較検討した。 |
評価項目: |
【有効性の評価項目】 【安全性の評価項目】 |
解析計画: | HbA1cのベースラインからの変化量のトラゼンタ5mg群とプラセボ群の比較には薬剤、ウォッシュアウトを固定効果、ベースラインのHbA1cを共変量としたANCOVAを用いた。副次評価項目と安全性評価項目は、ANCOVAとロジスティック回帰分析を用いて解析した。 |
①HbA1cのベースラインからの変化量 : 主要評価項目
投与24週後のベースラインからの調整平均変化量は、メトホルミンとの併用において、トラゼンタ5mg群で-0.5%、プラセボ群で0.2%であり、その変化量の差はプラセボ群に比較して-0.6%と有意な低下が検証されました(95%CI :-0.78, -0.50、p<0.0001、ANCOVA )。
![①HbA1cのベースラインからの変化量 : 主要評価項目03](/jp/sites/default/files/inline-images/TRZ_035_6.png)
7)Taskinen MR. et al.: Diabetes Obes Metab. 2011; 13(1): 65-74.
(本研究はベーリンガーインゲルハイム社の支援で行われました。)
メトホルミン(メトグルコ錠)の用法・用量
通常、成人にはメトホルミン塩酸塩として1日500mgより開始し、1日2~3回に分割して食直前又は食後に経口投与する。維持量は効果を観察しながら決めるが、通常1日750~1,500mgとする。なお、患者の状態により適宜増減するが、1日最高投与量は2,250mgまでとする。
通常、10歳以上の小児にはメトホルミン塩酸塩として1日500mgより開始し、1日2~3回に分割して食直前又は食後に経口投与する。維持量は効果を観察しながら決めるが、通常1日500~1,500mgとする。なお、患者の状態により適宜増減するが、1日最高投与量は2,000mgまでとする。
②空腹時血糖値のベースラインからの変化量 : 副次評価項目
投与24週後の空腹時血糖値のベースラインからの調整平均変化量は、メトホルミンとの併用において、トラゼンタ5mg群で-10.8mg/dL、プラセボ群で10.8mg/dLと、その変化量の差はプラセボ群に比較して-21.6mg/dLであり、有意な差が認められました(95%CI : ー27.0, ー14.4、p<0.0001、ANCOVA)。
空腹時血糖値の調整平均変化量
![空腹時血糖値の調整平均変化量02](/jp/sites/default/files/inline-images/TRZ_035_7.png)
調整平均変化量
*** : p<0.0001(vsプラセボ、ANCOVA)
③安全性
メトホルミン併用による24週時までの有害事象発現率は、トラゼンタ5mg群で52.8%(276/523例)、プラセボ群で55.4%(98/177例)でした。副作用発現率は、トラゼンタ5mg群で6.9%(36例)、プラセボ群で10.7%(19例)でした。主な有害事象は、トラゼンタ5mg群で高血糖症5.2%(27例)、鼻咽頭炎5.2%(27例)、インフルエンザ3.4%(18例)等でした。プラセボ群で高血糖症14.7%(26例)、尿路感染症4.0%(7例)、頭痛4.0%(7例)、血糖上昇4.0%(7例)等でした。治験中止に至った有害事象は、トラゼンタ5mg群1.5%(8例)、プラセボ群1.7%(3例)でした。重篤な有害事象は、トラゼンタ5mg群3.4%(18例)、プラセボ群2.3%(4例)でした。本論文中に、治験中止、重篤な有害事象の詳細な記載、死亡の記載はありませんでした。
8. 重要な基本的注意(一部抜粋)
8.3 本剤投与中は、血糖を定期的に検査するとともに、経過を十分に観察し、常に投与継続の必要性について注意を払うこと。本剤を3ヵ月投与しても食後血糖に対する効果が不十分な場合、より適切と考えられる治療への変更を考慮すること。
10. 相互作用
10.2 併用注意(併用に注意すること)
糖尿病用薬:スルホニルアミド系薬剤、スルホニルウレア剤、ビグアナイド系薬剤、インスリン製剤、チアゾリジン系薬剤、α-グルコシダーゼ阻害剤、速効型インスリン分泌促進薬、GLP-1受容体作動薬、SGLT2阻害剤等[11.1.1参照]、血糖降下作用を増強する薬剤:サリチル酸剤、モノアミン酸化酵素阻害剤、リトナビル等[16.7.1参照]、血糖降下作用を減弱する薬剤:アドレナリン、副腎皮質ホルモン、甲状腺ホルモン、リファンピシン等[16.7.2参照]
メトホルミン及びスルホニル尿素薬との併用投与試験(24週、海外データ)(検証試験)8)
■試験デザイン
目的: | メトホルミン及びスルホニル尿素薬の基礎治療を行っている血糖コントロール不十分な2型糖尿病患者に対するトラゼンタ追加投与の有効性と安全性を評価する。 |
対象: | メトホルミン及びスルホニル尿素薬の基礎治療で十分な血糖コントロールが得られない2型糖尿病患者1,055例(トラゼンタ5mg+メトホルミン+スルホニル尿素薬群792例、プラセボ+メトホルミン+スルホニル尿素薬群263例) |
方法: | トラゼンタ1日1回5mgにメトホルミン(1,500mg/日以上)及びスルホニル尿素薬(最大日用量)を24週間併用投与(投与量及び投与方法を変更せずに継続)したときの有効性及び安全性をプラセボと比較検討した。 |
評価項目: |
【有効性の評価項目】 【安全性の評価項目】 |
解析計画: | HbA1cのベースラインからの変化量のプラセボ群に対する優越性について、薬剤を固定因子、ベースライン時のHbA1cを共変量とした有意水準α=0.05(両側)のANCOVAを用いて解析した。副次評価項目はANCOVAを用いて解析した。安全性評価項目については、有意差検定は行わず、記述統計量を算出した。 |
①HbA1cのベースラインからの変化量 : 主要評価項目
投与24週後のHbA1cのベースラインからの調整平均変化量は、メトホルミン及びスルホニル尿素薬との併用において、トラゼンタ5mg群で-0.7%、プラセボ群で-0.1%であり、その変化量の差はプラセボ群に比較して-0.6%と、有意な低下が検証されました(95%CI : -0.73, -0.50、p<0.0001、ANCOVA )。
![①HbA1cのベースラインからの変化量 : 主要評価項目04](/jp/sites/default/files/inline-images/TRZ_035_8.png)
8)Owens DR. et al.: Diabet Med. 2011; 28(11): 1352-61.
(本研究はベーリンガーインゲルハイム社の支援で行われました。)
②空腹時血糖値のベースラインからの変化量 : 副次評価項目
投与24週後の空腹時血糖値のベースラインからの調整平均変化量は、メトホルミン及びスルホニル尿素薬との併用において、トラゼンタ5mg群で-5.4mg/dL、プラセボ群で7.2mg/dLであり、その変化量の差はプラセボ群に比較して -12.6mg/dLと、有意な低下が認められました(95%CI : ー18.0, ー7.2、p<0.0001、ANCOVA)。
空腹時血糖値の調整平均変化量
![空腹時血糖値の調整平均変化量03](/jp/sites/default/files/inline-images/TRZ_035_9.png)
調整平均変化量
*** : p<0.0001(vsプラセボ、ANCOVA)
③安全性
メトホルミン及びスルホニル尿素薬併用による24週時までの有害事象発現率は、トラゼンタ5mg群で66.3%(525/792例)、プラセボ群で59.7%(157/263例)でした。副作用発現率は、トラゼンタ5mg群で17.9%(142例)、プラセボ群で11.4%(30例)でした。主な有害事象は、トラゼンタ5mg群で低血糖症22.7%(180例)、上気道感染症5.8%(46例)、高血糖症5.7%(45例)、鼻咽頭炎5.2%(41例)等でした。プラセボ群で低血糖症14.8%(39例)、上気道感染症9.5%(25例)、高血糖症8.7%(23例)、尿路感染症5.3%(14例)等でした。本論文中に治験中止に至った有害事象、重篤な有害事象、死亡の有害事象の記載はありませんでした。
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